true story, like like lie ♪


持ったばかりのiphoneを右ポケットに入れて、いつものように
帰り道自転車をこいでる。


いつも車が容赦なく曲がってきてあぶないって思う交差点を渡って、
右に1本はいると住宅地なのに深夜はほとんど人が歩いてない通りを走った。


帰り道はいつもヘッドフォンを弱くかけて、”その季節のテーマ曲(自から選曲)”
を聴いていた。 まれに ——まっさきに早く帰りたい時は、特に何も聴かなかった。



今日は、なにも聴いていなかった。

だから、「たまにはこんなバカなスピードでうるさく車が通るんだ」、と思いながら端に
よろうとしたらタイヤが溝にハマってずりっとすべった。


はっと恥じる間も無く、何かのものすごい衝撃を受けて、人生で初めて空を飛んだ。



たまに缶コーラを買う赤い自動販売機のうえあたりでツーンと耳が聞こえなくなって、
どんどん視界が夜に溶けていくみたい、、、


自分も一緒に、このどこかに見つからなくなるのかもと、

わりと冷静にそう思いながら、とっさに何かを握った。右ポケットのなかで。


それでそのまま、いつもやってるみたく親指でてきとうにやって家に
電話をかけようとしたんだ。


少し自分の鼓動とか、呼吸とかの雑音と混ざりながら、耳元ではすぐにハハオヤの声がなりそうなのに



「あっ まじ?笑」。 そう思った。 iphoneぜんぜん押せない。

押せないけど、なんか指をトントンって動かした。

何も起こらなかった。


思わず1回突いたように笑い声が出て、ちょっと痛みが走ったら、そのまま倒れた気がするけど
ずーーっと落ちて落ちて、床にあたる感覚もないまますっかり真っ暗で、自分もいないどっかに消えてった。




いつもあの交差点を通ったあと、もしここで事故にあったら、その数秒で大好きな音楽をかけるか、
大好きなひとに電話をかけるか、119番にかけれるように登録しておくか、やっぱりハハオヤか、、、
好きか、ありがとうか、ごめんねか、なんて延々考えるだけかんがえて答えを出さずにきたけど。


やっぱり人生て、よくわかんなかった。       どーーーーーーーーーんっ!



 
〆キリトリ ----------------------------------------------------------



って、以上の妄想と、iphoneがどーにもなんなかった瞬間の真っ白い笑みがリアルに
やたらと日常で浮かぶもんだから、いつかいつかと思ってようやく書き散らしてみました。

チャリこぎながらこんなことばっか考えてる。

なかば、ビョーキ。

ちなみに、EDは「じつに実り〜のないは〜なし〜♪ 」って、あの曲って決まってる。笑